ネット環境を見直す
前回は回線の種類と選び方を説明しましたが、今回は回線のスピードが遅かったり、頻繁に接続がきれてしまう際の対処法です
回線は道路のようなもので家の固定回線でも夜9時~11時位の時間帯は繋がりにくくなったり、速度が低下することが多いです
今回は改善ポイントとWi-Fiに関する説明です
速度を上げるための対処法
以下が通信速度を上げたり、安定した接続を確保するための方法です
特に上の2つはおすすめです
1.無線ブロードバンドルーターを買う(買い替える)
ホームゲートウェイ内蔵、もしくはカード型のWi-Fiの場合、古い規格のままのことがあります
また無線機を外付けしている人も壊れていないからという理由で古いまま使用している場合があります
無線機の規格も変わってきているので、ある程度のスパンで買い替えた方が好ましいです
Wi-Fiの規格に関しては下にまとめてあります
2.IPv6にする
ネットが普及してIPv4が枯渇する恐れが生じたので、IPv6という新しい通信ルールができました
IPは住所のようなもので、サイトごと家ごとに割り当てられるのですが、急激に利用者が増えたことで
枯渇してしまったのです
※v4は43億しかありませんがv6は430澗あり、1兆倍にもなります
とはいえ、すでに割り当てられた住所を他のものに変更するとなると大変なので、実際IPv6のサイトは
多いわけではありません
対応しているサイトが少ないのではメリットがないのではと思いますが、プロバイダを通るインターネットと違い
プロバイダを通らずインターネットに接続する方式のため混雑の影響を受けにくいのです
また大容量設備で道幅も広いというのもあります
自分のプロバイダが対応しているかどうかは、「プロバイダ名 IPv6」と入力して検索してください
私の場合はソネットで当時申し込みが必要でしたが、現在は申し込みが必要なかったりで、加入した時期や
プロバイダによって対応が異なります
また料金も無料ではなく有料のプロバイダもあるようです
※IPv6接続をしているときは、ホームゲートウェイのpppランプが消灯しています
※ホームゲートウェイや無線ルーターも対応している製品に交換する必要があります
IPv6接続をしているのか調べるサイト
※v6接続でなかった場合、プロバイダのホームページから申し込みもできますが、不安でしたらプロバイダに
連絡をとって、「v4とv6が併用できるサービスにしたい」と相談してみてください(IPv4 over IPv6)
レンタル機器の交換が必要になる場合もあります
■端末側の対応確認
IPv6にしてもV4接続になっていると表示されているときは以下を確認してください
・Windows10
1.スタート→設定(歯車のアイコン)
2.ネットワークとインターネット→アダプターのオプションを変更する
3.ワイヤレスネットワーク接続を右クリックしてメニューから一番下のプロパティを選択
4.インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)を選択して、プロパティをクリック
5.自動的にIPv6に接続する(O)とDNSサーバーのアドレスを自動的に取得する(D)」を確認
・Windows11
1.スタート→設定
2.ネットワークとインターネット→ネットワークの詳細設定
3.Wi-Fiをクリックし、その他のアダプターオプションの編集をクリック
4以降同じ
・iPhone
iPhoneは2019年発売の11以降、SE第2世代以降の端末は対応しています
確認方法は設定→Wi-Fi→接続されているWi-Fiのインフォメーションマークをタップ→IPv6アドレスを確認
・Android
機種によりけりですが、ドコモでは2021年以降の端末なら対応しているとのことです
確認方法は設定→ネットワークとインターネット→インターネット→接続済みネットワークの歯車
スクロールして一番下のIPv6アドレスが表示されているのを確認
3.DNSサーバーを変更する
これは回線速度を上げるのではないので、スピードテストの数値が上がるわけではありません
ネットの応答速度を上げるイメージです
ウェブページが開くのに時間がかかる人におすすめの方法です
設定はこちらでやりますので、希望があればご相談ください
4.パソコンを買い替える/無線子機をつける
毎年性能が上がっていくので、処理速度が速くなれば通信速度も速くなりますし、新しいWi-Fiの規格に対応
させることができます
パソコンを買い替えずに新しい規格で通信するには無線子機をつける方法があります(数千円です)
よくアダプタが故障して繋がらなくなった場合、デスクトップPCにWi-Fiがない場合などにおすすめしていますが
故障していなくても使用できます(USBが一つ埋まってしまうのがデメリットです)
その他、セキュリティソフトを軽いものにする(ESET)推奨、軽い読み込みの速いブラウザを使う(Braveなど)
いくつか改善できる要素があります
Wi-Fi(ワイファイ)
下の表はWi-Fiの規格や速度を表したものです(11の前のIEEE802は省略)
規格 名称 最大速度 周波数 備 考 11a 54Mbps 5GHz
2.4GHZでの接続は遅く、他の家電品と競合するため電波干渉を
受けやすいのですが、距離が長いのと遮蔽物に強いのがメリット
5GHzは速く2.4GHzの4~5倍の速度が出ますが、遮蔽物に弱く
距離も短いため、基本的に通信機器が置いてあるフロア推奨です
Wi-Fi6と5は数値上の差はほぼありませんが、複数の端末が速度
低下することなく繋がったり、セキュリティが強化されていたり、 端末のバッテリー消費を抑えるなどのメリットがあり、実質
5~10倍ほど速くなります
またWi-Fi6には6Eという6GHZ帯を使用できるものもあります
Wi-Fi7も市場に出回ってはいますが、対応する端末が少ない
また高価であるため時期尚早と考えます
※iPhoneは15以降、AndroidはPixel7以降などが6E対応
パソコンに関しては2022年あたりから一部対応
7に関してはiPhone16やAndroid最上位モデルのみ対応
11b 11Mbps 2.4GHz 11g 54Mbps 2.4GHz 11n Wi-Fi4 600Mbps 2.4GHz
5GHz11ac Wi-Fi5 6.9Gbps 5GHz 11ax Wi-Fi6 9.6Gbps 2.4GHz
5GHz
(6GHz)11be Wi-Fi7 46Gbps 2.4GHz
5GHz
6GHz
1Fに無線ルーターが置いてあり、2Fで特につながりが悪い部屋がある場合はメッシュWi-Fiがおすすめです
赤線の項目が購入時に考慮するポイントです
これは最上位モデルであり、ここまでの速度は必要ありません
1Gコースの契約をしている人であれば1201+574くらいで十分です
中継器を置くよりもスムーズにつながります
少し割高にはなりますが、安定性をとるのであれば選択肢になります(基本2~3台必要になるため)
もちろん、少人数であったり、ほとんど機器が置いてある部屋でしかネットを使わないのであれば必要ありません
また、メッシュではなくハイパワータイプで十分な場合もあります
※木造か鉄骨造かなどや設置位置など環境依存の部分が大きいです
なお、快適に使用できる人数と台数は以下の通りです
・ワンルーム向けは1人使用で2台まで
・2LDK向けは5人で10台まで(一般家族用です)
・3階建て向けは11人で21台までとなります
■補足■
NTTのレンタルホームゲートウェイの無線カードはWi-Fi5までのものになります
以前レンタルしましたが、遅い、2F角部屋でつながらないなど散々でした
レンタル代も月300円以上かかりますし、無線ルーターを購入した方がお得です
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