インターネット専業銀行
銀行のオンラインサービスには大きく分けて2種類あります
1つは店舗を構える普通銀行のオンラインサービス、もう1つはインターネット専業銀行と呼ばれるものです
インターネット専業銀行は、2000年頃に現在のPayPay銀行の前身であるジャパンネット銀行が、その後、現在の楽天銀行の前身
であるイーバンク、ソニー銀行などが営業を始めています
またスルガ銀行は普通銀行でありながら、さらに1年ほど早くネットバンク支店を開いています
今回はインターネット専業銀行についてまとめます
インターネット専業銀行とは
インターネット専業銀行は実店舗を持たない、もしくはあっても最小限の非店舗型銀行であり、人件費やテナント料などの
運営コストを大幅に削減することにより、各種手数料の引き下げや、金利の引き上げをすることができます
基本的にはホームページが見れる環境であれば、パソコン、スマホやタブレット端末などからの利用が可能です
最近は金融機関独自でアプリを提供してくれることが多いので、アプリを使えば簡単に送金や振り込みができます
■メリット
1.利便性が高い
24時間365日、どこからでも利用可能で、スマートフォンやパソコンがあれば簡単にアクセスできることです
※入金、引き出しはコンビニのATMを使用するため時間を気にせず利用できますし、手数料もたいてい無料です
2.手数料が安い
普通銀行と比較すると送金手数料やATM利用料が比較的低く、取引内容によっては無料になります
3.金利が高い
定期預金や普通預金の金利が高めに設定されていて、特にボーナス時期などはキャンペーン利率になります
4. 手続きが簡単
口座開設や各種手続きがオンラインで完結します
■デメリット
1.対面サポートがない
店舗がないため直接相談できない場合が多く、問い合わせが電話やチャットに限定されます
2.セキュリティリスク
サイバー攻撃や不正利用されるなどリスクがあります
3.取扱い業務の制約
公共料金の引き落としや還付金の口座に指定できない銀行があり、税金の支払い口座として指定できません
※普通銀行と併用するか、クレジットカード払いやコード決済で対応します
4.通帳がない
入出金明細はネット上で確認することになるため、基本的に紙の通帳はありません
必要があれば、データをダウンロードして印刷、もしくはファイルとして保存する必要があります
5.災害時に現金を引き出せない
停電時には一時的にATMが使えなくなるため、すぐに現金入用の場合は困ります
この場合はカードがなくても電話で近くの銀行への振り込みを頼めます
そのため、地銀やゆうちょの口座を1つは持っておく必要があります
メリットとデメリットを比較し、やはり都市銀行の方がよいと考えられる方が多いと思いますが、ネット銀行の方が
健全性が高いと言えます
1.自己資本比率が高い銀行が多い
自己資本比率とは企業の安全性の指標となります(倒産のリスクが低いということです)
三菱UFJ銀行と同等、もしくは上回る比率をもつ銀行もあります
理由としてはほとんどが小規模、もしくは個人向けローンで大規模な事業者向け投資をしていないことにあります
そのため、不良債権を抱え込む率が格段に低いといえます
2.大手企業の金融機関であること
paypay銀行は三井住友銀行とヤフー、住信は三井住友信託銀行とSBIホールディングス、auじぶん銀行はKDDIと
三菱UFJ、銀行名でわかりますが、楽天銀行なら楽天、セブン銀行ならセブンイレブン、ソニー銀行ならソニーと
大手企業がバックについていることがわかります
3.ペイオフの対象
預金保険制度「ペイオフ」とは、銀行が経営破綻した際に円預金1,000万円と、破綻日までについた利息を全額保証する
仕組みのことで、大手銀行や地方銀行だけでなく、ネット銀行も対象になります
※外貨預金は保証の対象外になります
セキュリティを高めるには
上記デメリットの中で一番ネックになるのがセキュリティリスクだと思います
リスクを避けるために気を付けることは以下の通りです
1.IDとパスワードの管理を徹底する
ATMから現金を引き出すときはキャッシュカードと暗証番号を使うので、普通銀行となんら変わりはありません
ネットから送金をする時や定期預金を作成する時にはログインする必要があり、その時必要なのがIDとパスワードです
アカウントの回でお話したように、パスワードはなるべく推察されないものを作りましょう
またログインには顔認証を使用する方が安全性は高くなります
2.OSのアップデートをしておく
OSの更新は修正とセキュリティ強化を兼ねています
悪用する人たちはセキュリティホールの穴をついてくることが多いので、それを防止する一助になります
スマホを利用する人は、スマホの更新も忘れずに
3.不用意にメールのリンクをクリック(タップ)しない
SMSのリンクやメールのリンクをクリックすることにより、詐欺のサイトにとばされIDやパスワードが盗まれます
金融機関はお気に入り登録をしておき、そこからサイトにとぶか、スマホアプリを使いましょう
心配であれば金融機関に直接電話をして確認をとってください
※うっかり開いてしまっても、何も入力せずすぐ閉じれば大丈夫です
4.金融機関対応ブラウザを使う
有料のセキュリティソフトには金融機関を開いた時にセキュリティを強化する機能があります
持っていない人は、なるべくアプリを使用してください
※Androidは無料のでもよいのでセキュリティアプリを入れてください(AVGやAVASTなど)
5.2段階認証を設定する
IDやパスワードが盗まれても、送金をするときに2段階認証を設定しておくと、セキュリティコードがメールやSMSで
送られ、それを入力しないと送金が完了しません
また、セキュリティカードやトークンで更に本人確認をする銀行であれば、更に安心です
ID・パスワード・メールやSMSを受信できる端末・セキュリティカードの全てが揃っていないと口座からの不正送金は
できません
現在個人的に利用があるのは、楽天銀行・住信SBIネット銀行(NEOBANK)・新生銀行・AUじぶん銀行の4行ですおすすめネット専業銀行
またゆうちょ銀行をオンライン対応にしています
これらの銀行であればだいたい使い方を説明できると思います
以下、各銀行の簡単な説明と利息や手数料をまとめた表を載せておきます
銀行名クリックで口座開設ページに飛びます
紹介コードがある銀行は双方にメリットがありますのでご利用ください
1.楽天銀行
2009年にイーバンクが楽天の連結子会社化され楽天銀行と名前を変更しました
楽天ユーザーにはメリットがあり、楽天カードの引き落とし口座を楽天銀行にすることでポイントが+1%になります
またハッピープログラムという残高やサービスの利用でランクが上がる制度があり、給与や年金の振り込みなどでも
楽天ポイントが付与されます
また楽天証券と連携すると普通預金の金利がアップします
楽天銀行紹介コード・・・P69704503
2.住信SBIネット銀行(NEOBANK)
振り込み手数料無料の条件が他行に比較して良いため、決済用の銀行としての利用がおすすめです
利息に関しては開業当時ほどではありませんが、比較的高い水準をキープしています
また、JAL・KEIO・第一生命・ヤマダ・高島屋・中電のカテエネバンクなど他企業の系列銀行が多いのも特徴で
系列銀行ごとに金利や手数料も異なりますので、自分に合った銀行を選びましょう
3.SBI新生銀行
一昨年新生銀行からSBI新生銀行へと社名変更をしています
新生銀行自体は実店舗もありますが、利息等は店舗とネットでは異なります
新規に口座を開設する時は金利アップのキャンペーンが使えます
またSBI証券と連携させると、さらに優遇金利が受けられます
4.auじぶん銀行
スマホアプリを使えば、キャッシュカードなしでATMから引き出しが可能です
利息も高く、利用することでPontaポイントもたまります
auユーザーでなくても、au PAYやau PAYカードと連携することで、さらにお得な特典を受けられます。
auユーザーなら「auまとめて金利優遇」が全て適用されると、円普通預金金利が合計最大年0.51%(税引前)になります
※紹介コード…l5cbe20e81(最初の文字は小文字のエルで最後は数字の1です)
5.ソニー銀行
ネット銀行では創業20年以上になる老舗の銀行で、信用格付けも高いです
高金利だけではなく、外貨預金に強い銀行という印象です
また、キャッシュカードの「Sony Bank WALLET」はVisaデビット機能を搭載しており、Visa加盟店での買い物に使えます
しかも、海外でショッピングをした時の海外事務手数料は無料で為替手数料(米ドルの場合1ドルあたり15銭)のみの負担と
なるため海外旅行をされる方にはおすすめの銀行といえます
楽天やAUのようなポイントはつきませんが、取引内容によりカード使用時のキャッシュバック率が上がります
その他Paypay銀行、オリックス銀行、SBJ銀行など、イオン銀行、セブン銀行などがあります
■金融機関比較表
データが多いのでPDFの一覧表にしてあります

1.各金融機関の預金の金利~金額100万円以下の場合
2.各金融機関の振込手数料
3.入金・出金・管理手数料など